5年前くらいの Windows 10 が入っていた PC ですが、メモリが 8GB なので、ブラウザのタブをいくつも開いたり、アプリを色々立ち上げると動作が重くなり、最後はしばらく固まってしまうようになった。
これはもう限界だと思い、Windows11 を Linux に変更してみた。
変更した Linux は使い勝手が良いと評判の “Linux Mint” である。
Linux Mint の UI には、Cinnamon と Xfce があるが、軽量と言われる Xfce を選んだ。
ブート用USBメモリの準備
まず、Linux Mint のサイトからブート用の.iso ファイルをダウンロードする。(AMD64タイプ)
Rufus というフリーソフトを使って、中身が消えてもいい USB メモリにこの.iso ファイルを転送する。
PC への インストール
もう Windows 11 は使わないので、上書きしていまう。(オリジナルの Windows 10 のバックアップUSBメモリは残してあるが、サポート切れなのでもう使えない)
USBメモリをセットし、PC の電源を入れ、F2 キーをぽんぽんと叩いていると、BIOSセットアップ画面が出てくる。なお、BIOS セットアップ画面の出し方はメーカーやPCの世代によって異なる場合がある。
メニューの中から、Bootデバイスの選択サブメニューを選んで、先ほど作成したUSBメモリを選んで再起動する。
すると、USBメモリから Linux Mint が起動するが、この段階ではまだSSDにシステムが書き込まれていない。
画面左上にインストールアイコンがあるので、それを右クリックしてインストールメニューを実行すると、SSDへのインストールが開始される。
ユーザIDやパスワードなどの設定が途中にあるが、あまりむずかしいオプションはない。
SSDへの書き込みが終わったら、PCを再起動すると。Linux Mint が起動するはずである。
システムのアップデート
インストールされた Linux Mint は最新版でないので、以下のコマンドを実行してアップデートする。
sudo apt update
sudo apt upgrade
日本語環境の追加
デフォルトでは日本語入力ができないので、次のコマンドを実行して fcitx5 +mozc を入れる。
sudo apt install fcitx5 fcitx5-mozc fcitx5-config-qt
インストールが終わったら、メニューから fcitx5 を起動すると、アイコントレーにキーボードアイコンが表示される。
このアイコンを右クリックし、「設定」メニューを実行する。
右側ペインに ‘Mozc’ があるはずなので、これを選んで左側へ移動させる。(矢印ボタンで)
日本語のオンオフ設定
デフォルトでは「全角半角」キーまたはCtri+Spaceでオンオフが可能だが、使い勝手をよくするために「グローバルオプション」で設定を変更したり追加できる。
特に「ハングル」キーは存在しないので、削除や他のキーに置き換えるとよい。置き換えるときは、そのボタンをクリックして …. を表示し、切り替えのためのキーを押すとそのキーが割り当てられる。
ホームディレクトリのフォルダ名の変更
日本語環境の場合、ホームディレクトリのフォルダ名も日本語になるが、いちいち日本語を入力するのは面倒なので英語名にしたほうが便利である。
ターミナルを開いて、次のコマンドを実行すると設定ダイアログが開くので、フォルダを英語名に変更する。
LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
次回、起動したときもこのダイアログが開く場合は、英語名のままにして次回から表示しないオプションを設定して閉じる。
(注意)「デスクトップ」が何故か変更できなかった。
ネットワークの固定IPアドレス設定
デフォルトでは DHCP による可変IPアドレスになるが、これは他のPCからアクセスする場合、IPアドレスがわからないので不便である。
アイコントレーにあるネットワークアイコンを右クリックすると、編集メニューがあるのでそれをクリックすると、「ネットワーク接続」ダイアログが開く。
Ethernetの下の接続名を選んで、下の方にある歯車ボタンをクリックすると、編集画面が開くので、IPv4タブへ移動し、DHCPを手動にする。
アドレスを追加し、固定IPアドレスとネットマスク、ゲートウェイ、DNSサーバを入力して保存する。
ネットワークアイコンを右クリックし、「ネットワークを有効にする」メニューをクリックして一度ネットワークをオフにしてから、もう一度クリックしてオンにすることにより、ネットワークを再起動する。
ターミナルを開き、ip aコマンドでIPアドレスが変更されたことを確認する。
ターミナルの設定
ターミナルのウィンドウサイズが小さく使いづらいので、タスクバー左側の起動アイコンを右クリックし、「端末の設定」メニューを実行する。
この中の「外観」タブでウィンドウサイズの変更が可能である。4Kモニタで恥が小さく見づらいので、フォントサイズの変更もここで行える。
よく使うコマンドやサーバのインストール
vi コマンドは他の環境では vim のエイリアスで有ることが多いが、ここでは純粋な vi なので使い勝手が良くない。次のコマンドで vim をインストールするとよい。
sudo apt install vim
ソースインストールに使う gcc などのコマンドはデフォルトで入っていた。
他のPCから、このPCにログインしたりファイル転送する場合は SSH サーバをインストールする。
sudo apt install openssh-server
データベースを使う場合は、それらのインストールも行う。
sudo apt install sqlite3
sudo apt install mariadb-server
Python3を使う場合
Linux Mint は、Ubuntu をベースにしているので、Python3 を使う場合は注意が必要である。つまり、システムが使っている Python3 環境を壊さないようにするため、仮想環境 (venv) で Python3 を実行する。
そのためには、venv をインストールし、仮想環境をアクティベートしてから Python3 を使用する。
sudo apt install python3-venv
python3 -m venv .venv
source .venv/bin/activate
外付けHD
外付けHDがある場合、通常はマウントポイントを作成し、そこにデバイスをマウントする必要がある。(例) /mnt/hdd
ただし、Linux Mintの標準設定では、ファイルマネージャ (Thunar) で左側ペインの「デバイス」にHDのボリューム名があるはずなので、それをクリックするだけで、以下の場所に自動マウントされる。
/media/ユーザー名/ボリューム名
Windows アプリを使うには
wine をインストールすると、Windows アプリケーション (Win32) をインストールできる。実際にやってみたが、インストールに失敗したり、文字化けが起こったりするものが多かった。
sudo apt install wine
Windows アプリをインストールするには、そのアプリのインストーラ(setup.exe)をダウンロードして、wine コマンドで実行する。
wine setup.exe
Alpine Linux などを使うには
Docker などを使う方法もあるが、インストールや設定が面倒である。
その点、Podman を使うとかんたんに Alpine などを使うことができる。
sudo apt install podman
podman は docker コマンドに近い感覚で使える。
Alpine を使う場合は、次のようにする。
podman run -it --name alpine-test alpine
ここで alpine-test はコンテナ名で、省略した場合は、適当な名前が付けられる。
次回は、次のようにしてそのコンテナを使う。
podman start -ai alpine-test
コンテナ名を省略すると、新しいコンテナが起動のたびに作られる。それらのコンテナは、次のコマンドで表示できる。
podman ps -a
不要なコンテナは次のコマンドで削除する。
podman rm <name>